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華のしずく~あなた色に染められて~

第28章 【剣(KEN)~華のしずく~】 運命の邂逅

 青年は、たった今、古物商から貰ったばかりの刀を後生大事そうに抱えて歩いた。後ろを子分の浅太(せんた)が小走りについてくる。
 江戸時代も半ばのこの時代、将軍のお膝元である江戸の町はいつも活気に満ち溢れている。押すような人混みの中、青年は後ろの浅太のことなど頓着もせず、さっさと歩いてゆく。

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