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「お頭―」
　浅太が愕然とした面持ちで、龍伍を見た。「お頭、確かにお頭の言うとおりだ。俺だって、おそのちゃんをなぶり殺しにした憎い侍をこの手で殺してやりてえよ。だが、それをしちゃあ、おしまいだ。どんな酷(ひど)い目にあったって、俺たちは泣き寝入りするしかねえ。まかり間違ってお上にたてつこうものなら、すぐに首が飛ぶぜ」
　龍伍は不敵な笑みで、浅太を見つめた。