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華のしずく~あなた色に染められて~

第3章 【華のしずく】~夏雷~

「殿は時々、とても意地悪になられまする」
「そなたは辛抱強い。そなたは泣き言を申したりもせぬし、わしの寵愛を良いことにねだりごとなどもけしてせぬ。妻として申し分なき理想の女やもしれぬが、男の身としては少々物足りぬ」
 信成が笑いながら言う。

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