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華のしずく~あなた色に染められて~

第4章 【華のしずく】~試練~

 紅毛人の母は遊妓上がりで、羽柴氏の分家当主であった父の側妾であった。混血のせいか、秀吉の風貌は並の日本人と異なっているという。
 南蛮渡来の陶器人形のように端整な美男だとも、また、身の丈が巨人のような大男で、まるで化け物のような風貌だとも噂された。その得体の知れぬところがかえって秀吉を益々人々の畏怖の対象とすることになっているのは否定できない。

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