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華のしずく~あなた色に染められて~

第4章 【華のしずく】~試練~

 珠々が祈りを終えた時、丁度、背後の襖が開いた。振り向くと、信成が入ってくるところであった。
「殿」
 珠々は手をつかえて信成を迎えてから、気遣わしげな視線を良人に向けた。信成はいものように床の間を背にして上座に座る。珠々は信成よりやや下がって向かい合った。

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