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華のしずく~あなた色に染められて~

第5章 【華のしずく】~永久(とこしえ)~

 中でも珠々が愕いたのは、広壮な座敷内は畳以外はすべて黄金色で統一されていたことである。襖をはじめ、天井、壁、皆が燦然と輝く黄金色に塗られているのだ。 そのきらびやかな色は部屋の中に灯されたあまたのろうそくの炎の光を反射して、更にその輝きを増し、まばゆいばかりであった。そこにずっと座っていると、あたかも我が身が黄金に取り囲まれているような錯覚に陥りそうだ。

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