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華のしずく~あなた色に染められて~

第5章 【華のしずく】~永久(とこしえ)~

 ひとめ見ただけで、秀吉は異国風の貌(かお)立ちをしていた。商人たちがもたらす土産話やあるいは南蛮の風俗を描いた屏風絵の中に出てくる紅毛人のような異国めいた風貌である。
 話に聞くとおり、左眼には黒革の眼帯をかけているが、右は色素の薄い、茶褐色の瞳で、見る角度によって様々に色を変え、時に蒼色にも見える。

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