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華のしずく~あなた色に染められて~

第6章  雪の華~華のしずく~

 当時、信成の正室珠子(たまこ)の方は懐妊しており、珠子の方が生む信成の遺児が長ずるまで、青龍の国より代官を派遣して政(まつりごと)を行うという方策をとった。やがて、珠子の方は男子を出産、松千代と名づけられた信成の忘れ形見は十一歳で元服、信晴と名乗り、亡父の跡目
を継ぎ、ここに鎌倉時代より続いた名門佐竹氏が実に十二年ぶりに復活した。

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