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華のしずく~あなた色に染められて~

第7章 【雪の華~華のしずく~】二

     二

 新婚早々、風を引き込んだ徳姫はそのまま高熱を発して寝込んだ。床に伏すこと十日余りにわたり、床を離れることができたのは既に如月に入ってからのことだった。
 二月に入ってからというもの、朱雀の国には雪が降ることが多く、その日も朝から間断なく白い雪がちらついていた。

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