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華のしずく~あなた色に染められて~

第1章 【華のしずく】~出逢い~

「可愛い奴じゃ」
 男がたまらぬように言い、珠々の髪を撫でる。すすり泣く珠々の耳に存外に真剣な声音が響いた。
「良いか。何も告げず、ここへ連れ来て、そなたの運命(さだめ)を決めたからには、わしは生涯そなたを守ろう。されば、そなたもわしをただ一人の男としてついて来るが良い」

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