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華のしずく~あなた色に染められて~

第12章 【残菊~華のしずく~】序章

 五喜が砂山家に来たのは今からもう四年前のことになる。この青龍の国とは昔から同盟を結んでいる北の国玄武の領主京極為高の五女で、七歳で同盟の証の人質として青龍の国の領主羽柴秀吉の許へ送られてきたのだ。秀吉は人質として送られてきた五喜の身柄を重臣砂山時寿に預け、その養育を任せた。従って、五喜はこの国へ来たときからずっと今日まで砂山の屋敷で育った。

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