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華のしずく~あなた色に染められて~

第12章 【残菊~華のしずく~】序章

「一日も早う、そんな日が来ると良い」
 五喜が呟き、藍丸と視線を交わし合う。
 秋の風が優しく幼い二人の間を吹き抜けていった。
 幼い恋をゆっくりと育ててゆく、二人ともずっとこんな日が続いてゆくのだと思い込んでいた。そう、あの日、二人の運命の歯車が突然、狂い出す日までは。

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