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華のしずく~あなた色に染められて~

第13章 【残菊~華のしずく~】一

 秀吉の背中には、微塵も警戒心が見られない。しばらくして、そっと背後から様子を窺っても、安堵しきった子どものような表情で眠っている。
―時治様。
 五喜の瞼に恋しい男の面影が浮かんだ。

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