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華のしずく~あなた色に染められて~

第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人

「好きなんだ」
 言ってから、少し考えて言い直す。
「俺は千都に惚れている。俺の妻になって、同じ夢を見て欲しい」
 短い沈黙があった。千都に苦悩の色があった。
「できない」
 ややあって発せられた応えは、秀吉の自信と期待を見事にうち砕くものだった。

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