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華のしずく~あなた色に染められて~

第18章 【花紋~華のしずく~】 一

 新しい館に移っても、麗子の毎日は城にいた頃と何一つ変化がなかった。ただ館の近くには小さいながらも湖と温泉があり、麗子は気が向くと供も連れず一人でふらりと外まで出た。そんな時、彼女はたいてい湖のほとりにいて、得意の指笛を鳴らして小鳥たちを集めて、餌を与えていた。

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