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華のしずく~あなた色に染められて~

第19章 【花紋~華のしずく~】 二

「その噂はどうやら、偽りであったらしい」
 いきなり手首を掴まれ、麗子は悲鳴を上げた。
「何をなさいます、お止め下さい」
 恐怖のあまり、気を失いそうだった。
「お戯れはお止め下さいませ!」
 涙の溢れた眼で信斉をにらむと、信斉が言った。
「戯れなどではない、そなたと俺は世にも許された夫婦ではないか」

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