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華のしずく~あなた色に染められて~

第23章 【夕桜~華のしずく~】其の弐~夕桜~

 蒼白い眉月が白い桜の花をほのかに照らしている。
 亡き秀継が愛した桜であった。
 その時、風もないのに、ふいに白い花片がはらはらと散り零れた。
 帰蝶は涙の滲んだ眼で花を眺め続けた。

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