テキストサイズ

華のしずく~あなた色に染められて~

第24章 【夕桜~華のしずく~】其の参~山梔子(くちなし)の夜~

其の参~山梔子(くちなし)の夜~

―どんなときでも、優しさを忘れないようにしなされ。
 それが祖母の訓(おし)えであった。幼くして生母を喪った帰蝶は祖母に育てられたも同然であった。青龍の国の北隣玄武の国の領主京極家より嫁いできたという祖母は若き頃は評判の佳人であったという。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ