私ね、実は......
第5章 夏休み
「あ、春!!そいえばさ」
そんな、息苦しい雰囲気を壊すように明るい声で美夏は言った。
「ん?どうした?」
「この、観覧車はさ!乗ってから、15分後に一番上に上るの。それでね?」
そいう、迷信チックなことも簡単に信じてしまう美夏は可愛い。
「それで、その続きは?」
「うん、ちょうど真上でキスすると、そのカップルの愛が永遠に続くんだって!!」
「プッ」
俺は、思わず美夏の言葉に受けてしまった。
「何よ?!これ、結構当たるんだよ」
反抗する美夏を横目に窓を見る。
もうすぐで、真上だ。キスだけ、そんなことは無理だと思うが、まぁ美夏に付き合うことにしよう。
「いいよ。キスしよう?」
「え///?!」
美香から、言ったはずなのに一気に顔が赤くなる。