
私ね、実は......
第6章 お泊り会
「悪ぃ・・・。俺が寝坊して!」
「ちょっと、遅いよ・・・」
アユの家に着くと、玄関で仁王立ちしたアユと正樹の姿があった。
「まぁ、お前らしいな。寝坊なんて」
ケラケラと笑う正樹を無視して、俺は美夏と一緒にアユの家に入った。
「でも、懐かしいね。また、このメンツでお泊り会なんて」
「そうそう。お母さんがたまたま旅行に行くって話になってさ」
まぁ、年頃の男子2人と女子2人が同じ屋根の下だからな・・・。
「でも、よく許してくれたな」
「あぁ。幼馴染だからそいうの関係ないでしょってお母さんが」
「アユのお母さん優しいね」
なんて、女子2人はホンワカオーラを出しながら部屋に入る。
「ったく。お前も、いい加減くっつけよ・・」
2人の目を盗み、こっそり正樹に話す。すると、正樹は
「うるせ//俺だって、出来ればそうしてぇよーーー!!」
頭をワシャワシャと掻く正樹。お前も、相当へたれだな。。
「まぁ、お互いの距離も大事だしな」
「くっそ!!余裕ぶるなよ。リア充・・・」
唸るように言葉を吐き捨てると、さっさと部屋に消えていった。
「全く。俺の、出番だな・・・」
まぁ、幼馴染ってこともあるし手伝うことくらい出来るだろう。
二人は、小さい頃から両思いだ。(多分)だから、何時付き合っても可笑しくないと思うけどな・・・。
