私ね、実は......
第7章 お泊り会2 ~アユ&正樹side~
「あぁーもうっ。正樹のせいだよぉ・・・」
帰り道の途中。先生にばっちり叱られた俺たちは下校路を歩いていた。
「あのなー?!俺のせいじゃないだろ・・・。どう考えたって、アユのせいだろ・・・」
「でもね。嬉しかったんだよぉ?」
ニイッと、俺の横で微笑む。幼さなさがまだ残るあどけない笑顔は俺のハートを一発で打ち抜いた。
「///あ、あっそ」
「王子様じゃなくて、召使なら良いかなぁ」
「おいっ!!」
可愛い顔をしているけど、そんな事を言うのか・・・。全く。
「だけど、将来はアユの王子様でしょ?」
「はぁっ?!!」
「だって、王子様はお姫様がピンチなときはお姫様抱っこで助けてくれるんだよ?」
お前は、何の絵本を読んだんだよ・・・。でもまぁ。
「じゃ、約束な?俺が、アユのピンチのときはお姫様抱っこで助けてやるよ」
「・・・うん!!」
大きく目を見開いた後、最高の笑顔でアユは笑ったのだった。
~回想終了~