私ね、実は......
第8章 お泊り会3 ~バラバラデート~
~アユ&正樹ペア~
「わぁっ・・・。」
「やっぱ、スゲェな・・・」
二人は、アユの家の駅から少し遠くの水族館にやってきました。
涼しい思いも出来るし、何しろ二人の意見が合う唯一の場所だったみたいですから。
「あ、そろそろイルかのショーが始まる!!」
「本当?!」
そんな事を言っていると、館内放送が流れ出し、人々はイルカショーの場所へと足を急がせる。
「あ、アユ!!」
「ん?」
「ほらっ。手。人多いから、迷子になったら元も子もないだろ?」
本当は、ただ手が繋ぎたいだけなんていえる訳無いけどな。
「え・・・。あ、うん//」
一瞬、目を大きく見開きそっと手を置く。優しく握る。
平常心・・・平常心だ・・・。
でもヤバイ・・・!!アユと手を繋いでいるって分かると嬉しすぎて////
「じゃ、行くかっ!!」
「うん//」
俺は、このときアユの顔は赤く染まっている事を知らなかったのだった。