私ね、実は......
第11章 お泊り会6 ~明けない夜~
「じゃ、とりあえず美香!!これを、アユに」
はいと、手渡されたのは小さな包みだった。
「なにこれ?」
「まぁ、開ければわかるよ。で、正樹はこっちに」
小さな包みをまじまじと見つめ、私はアユと一緒に部屋の片隅で包みを開けた。
「「な、何これ?!!」」
二人声をそろえて叫んでしまった。なぜなら、この包みの中に入っていたものは_______
「じゃ、行ってらっしゃい」
「うん・・・」
一人浮かない顔のアユ。
「行ってきます・・・」
何故か顔を引っ張りながら答える正樹。
「二人とも・・・頑張って。検討を祈ります」
やっぱり、こう言うしかなないよね・・・。二人、無事に帰ってこられるかしら。
「じゃ、行ってらっしゃい~~」
元気に見送る春。此奴だけ、楽しそうだな。
「・・・・」
とりあえず。頑張れ。二人とも。