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いつまでも、何年経っても切なくて

第12章 積極的な彼

はじめはちょっと可愛いな、
ぐらいにしか思っていなかった。


だけど、彼女を知れば知るほどに
彼女の性格に、その容姿に惚れてしまった。


天然で、鈍感で、ドジで
本当にほっとけなかった...


それでいて優しくて、友達思いで、彼氏思いで
心まで綺麗で...


この俺を
こんなに切なくさせやがる...。


俺は教室に戻ろうと背を向けた莉子の髪を
優しく引っ張った。


無性に莉子に触れたくて仕方なかった。


心の中で“俺を見て”
と呟いて...




今度会話できるのはいつになるんだろう...


俺は後悔したくない。
気持ちに嘘はつきたくない。


奪えるものなら奪いたい
そう思い始めていた...

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