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いつまでも、何年経っても切なくて

第12章 積極的な彼

春が過ぎ、初夏を迎えようとしていた。


私は体育の授業を終え、雅と二人で更衣室を出て
教室に戻ろうとしていた。


体育館を横切ろうとすると、バスケをして他の
男子とじゃれている宮本の姿があった。


私がそのまま通り過ぎようとすると


「おーい!鈍感女!」


私を鈍感女と呼ぶのはアイツしかいない...


隣で雅がクスッと笑う。


「お前、今俺と目合っただろ?

なんで無視すんだよ」


寂しいだろ?


といつの間にか目の前にいる宮本。


隣に雅がいるのに...

そう思っていると


「ちょっとコイツ借りるわ」


宮本は私の手を掴んでグイグイと引っ張っていった。


ちょっとどこ行くの?


雅の方を振り返ると雅は楽しそうにこちらに手を振っていた...

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