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いつまでも、何年経っても切なくて

第12章 積極的な彼

しばらくするとスースーと寝息が聞こえてきた。


子どもみたい...
そう思いながら私は洗い物を始めた。


片付けが終わり宮本を見るとまだ気持ちよさそうに寝ていた。


このまま黙って帰ろうかなー
そう思って顔を覗き込んだ時


宮本の目が開いた


『あっ、そろそろ帰るね』


そう言って玄関に向かおうとした時


「帰すわけないじゃん。」


後ろからギュッと抱き締められた。


「なぁ...莉子...

抱きたいよ...」


『駄目だよ!駄目に決まってる!

私、彼氏いるんだよ。』


「それでもいいって言ってるんだ。」


『私が駄目なの!何言ってるの?

宮本おかしいよ!』


「おかしくもなるだろ...

莉子がアイツとキスなんかしてるとこ

見せるから悪いんだ。」

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