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いつまでも、何年経っても切なくて

第14章 恋人じゃない二人

さすがに二度も上履きが無くなるなんておかしい


私は上履きを毎日持ち帰ることにした。
そんなある日の放課後だった。


今度は外靴が無かった...


どうして?


誰がこんなこと...


そう思っているといつの間にか隣に来ていた宮本が今日はこのまま帰るぞ、と私の手を引いて歩き出した。


私はあまりのショックにその手を振り払うことを忘れていた。


あんまり余計なこと考えんな
そのうち相手も飽きるだろ?


と宮本は帰って行った。



私はその夜眠れなかった。


響の部屋の方を眺めては

響に頼りたくて

響の胸を借りて泣きたくて

響に甘えたい気持ちでいっぱいだった


私は自分の靴箱には一切靴を入れなくなった
姿の見えない相手に怯えていた


毎日が楽しくなかった...


次は何をされるんだろ...


そう考えると不安で
授業もまともに耳に入って来なかった

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