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いつまでも、何年経っても切なくて

第15章 離れていくその日まで

私は朝早く起きてお弁当を作っていた
響の大好きなおかずを沢山愛を込めて用意した


10時に外へ出ると
響が待っていた


私達は水族館に来ていた
今まで何度か二人で来た場所だった


私ははしゃいでいた
せっかく響が気分転換のために連れてきてくれたから


笑っていたい...


私達はお腹がすいたので
お弁当を食べることにした


「おっ、すっげーうまそう」
お弁当を広げると響は卵焼きから口に入れた


「超うめー」
また上達したな


そう褒めてくれた


『お弁当屋さんでバイトしたのは大きかったな


だってね、お米の研ぎ方だって卵の溶き方だって
美味しくなる秘訣があるの


お母さんから教わってきたものにそれをプラスしたらもっともっと美味しくなったの』


響はフッと笑って
「料理が本当に好きなんだな」と言った


好きだよ


料理も


響も


『お母さんと私が手を組んだら

最強のご馳走ができるんだからね』


だから


いつでも食べに来てよね...


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