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いつまでも、何年経っても切なくて

第19章 あなたを信じて待つ

ある日、たまたま両親に用事があって電話した時だった


母さんが、莉子がバイト先で倒れて入院したと教えてくれた


俺は焦った

気付いた時には飛び出していた



もう二度と莉子に会えなかったら

俺は一体何のために...



足が勝手に向かっていた



何も確認せずに着いたバス停
次のバスが来るまで1時間あった


俺は莉子に渡せなかった誕生日プレゼントの
代わりになるような物を買っていこうと思い
近くのアクセサリーショップに立ち寄った



そこで見つけてしまったんだ

何年も探しても見つけられなかった紫色のアネモネの指輪を


俺は迷うことなく手に取った

安物だけど莉子が喜んでくれると信じて

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