テキストサイズ

いつまでも、何年経っても切なくて

第21章 信じてる

☆響side☆


見慣れない番号から着信があった


電話に出ると莉子のおばさんからだった


「響君?急にごめんなさいね
ちょっと頼まれてくれない?」


その時に莉子が入院したことを聞いた


食欲が戻っていないから
茶碗蒸しを持っていってほしい

莉子が悩んでるみたいだから話を聞いてあげて

そう頼まれた


俺のせいだ...


俺が自分の気持ちも伝えないまま
莉子を抱こうとしたからだ



俺は莉子の元へと急いでいた


俺の気持ちを全部伝えるためだ


会えなかった間も
ずっとずっと莉子を想っていた


今でも莉子が大好きだって





それなのに



アイツが来た



アイツに“ただの幼なじみ”
そう言われてどうしようもなく腹が立った


自分に...


あの日

莉子と別れた自分に腹が立った



所詮俺は元彼だ


俺は何も言えずに帰るしかなかった




ストーリーメニュー

TOPTOPへ