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いつまでも、何年経っても切なくて

第4章 俺だけのもの

私は後ろからの温もりを感じながら
遥さんの言葉を思い出していた。


“将来涼を支えるために今頑張る”


こんな私を響にもらってもらうわけにはいかない


自分に自信がないまま投げ出すようにお嫁になんかいったら絶対後悔するに決まってる!


私はガバッと顔を上げて
『涼ちゃんの言ってることは正しいよ。
私も夢を見つけてそれに向かって頑張りたい!』


そう言うと、響の表情が歪んだ...


『俺がいいって言ってるのに

兄貴に従うのか?』


響は勢いよく私を仰向けにして、上から私を少し怖い目で見下ろした。

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