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いつまでも、何年経っても切なくて

第8章 誤解

「莉子ちゃん...」


え?私の名前なんで知ってるの?


「はじめて見た時から可愛いなって思ってて...
いつも一緒に登下校してる奴って...彼氏?」


『あっ、はい...』
なんか緊張しちゃう。


そうなんだ...と自分の後ろ髪を照れ臭そうにいじるあなた...一体どなた?


「俺、3年の紺野って言うんだけど...知らないよね...?」


コクッと頷いた私に、
「だよね、廊下で何度かすれ違っただけだもんなー」後は俺が一方的に莉子ちゃんを見てただけだし...と。


これって何?告白ってやつ?
そう思っていると、


「友達になろうよ」まず、アドレス交換しよ?と言って携帯を出してきた。


なんだ、友達か...友達が増えるのは嬉しいし、悪い人には見えないからいいかな?


携帯の入っているポケットに手を入れた時だった


「莉子、何してんの?」
怒りの含まれた低い声が聞こえた。

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