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監禁愛~奪われた純潔と囚われの花嫁~

第3章 Water mark(波紋)

 しばらく静寂があった。信号の手前で車が一時停止する。拓人がポツリと呟いた。
「それで?」
 話の続きを促され、愛奈は続けた。
「大学に行きたいの。N大の短大部に幼児教育科があるから、今はそこを目標にしようかなと思ってる」
 拓人はハンドルを握りしめたまま、ずっと前方を見つめている。その沈黙は愛奈を息苦しくさせた。
 大好きな従兄と一緒にいて、こんなに気詰まりを感じたのは初めてのことだ。

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