地雷女。
第11章 財布の紐
昼間の太陽のように堂々と歩いていると
「あっ!
先日、財布を無くされたニュ…方ですね。」
声の方向に視線を向けると例のイケメンお巡りだった。
しかも"ニュ…"って、なんだよ。
どうやら巡回は終わって、今戻るところだったらしい。
「はい、
財布見つかったので、届けを止めようと思いまして。」
「そうかな。と思いました。」
??
「そのショッピングバックですよ。」
「あぁ、そうですか、そうですよね。
心配おかけしました。」
確かにいかにも"買いました"って感じだよねと思いながらアタシは取り消しをした。
「お騒がせしてすみませんでした。」
無感情で挨拶し、意外にスッキリと終わった。
でも、
やっぱり、あのママの一言はアタシをスッカリ、ニューハーフしてしまっていた。