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なななの短編♪

第11章 なぁなぁな2人



「ともちゃん」


「ん…?」



クルリと振り返った智の髪が揺れる。


胸までのパーマの掛かった巻き髪。


その毛先をチラを視野に入れたあと、樹は智の顔を見た。




「風呂、一緒に入る…?」



「………なんで…」



そういうのって、恋人がやる事…じゃないだろうか。


考え過ぎ……? そんな気もしてきた。




「いや、なんか、そろそろ場所変えたくない…?」



「え…お風呂場ですんの」



「どう?」




そういうことか……



樹は、黙り込んだ智を見ながら、ワイシャツの袖のボタンを外す。




「……するのが嫌なら、別に入るだけでもいいけど」



とにかく、なんかいつもと違うことをしたい。



そんな軽い気持ちの樹。



智は少し黙り込んだ後、分かった、と答えた。



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