
ももいろタイム【完】
第12章 出逢い
彼と過ごすのが、当たり前のように感じる。こんなに一緒にいて落ち着く人は初めて。
彼への想いも、本当は気付いてる。
居心地が良すぎてこのままで………なんて思ってた。
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彼女との時間は、俺にとってなくてはならないものになっていた。
ある日、常務に呼ばれた。
「君にいい話があるんだが、会ってみないか?」
そう言って一枚の写真を差し出す社長。
「常務、申し訳ありません。私には決まった人がいまして」
「君には彼女もいないと聞いているが?」
「はい。実はずっと想っていた女性と結婚を前提に付き合い始めたのです。せっかくのお話申し訳ありません」
「そうか。残念だが今回の話はなかったことに。ところで、君の相手の女性に会ってみたいもんだ。近いうちに紹介してくれないか?」
「わかりました。では、近いうちに。失礼します」
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