ももいろタイム【完】
第14章 俺の彼女
「多田君?はじめまして。俺は梓の彼氏です」
「う、嘘だ!」
「何度も言ってるけど、多田君とは付き合えない。ごめんなさい。あたしは優が好きなの」
「ということで、俺の彼女に近付かないでくださいね?」
呆然としてる奴をそのままに、俺は梓の手をとり恋人繋ぎで歩き出した。
こんなことでも、照れる梓は本当に可愛い。
照れながらも、微笑んで話し掛けて来る梓に、俺は幸せな気持ちになった。
「梓、俺ん家ね」
こくりと頷く梓の手を引いて、鍵を開け家に入れる。
靴を脱ぐのを待ち、俺の部屋へ。
入って直ぐ梓を抱き締めた。
「きゃ、優!」
「梓、俺嬉しかった。あいつに俺が好きって言ってくれて。ありがとう」
「だ、だってホントのことだし」
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