ももいろタイム【完】
第3章 痴漢なのに?
落ち着いた甘い声が、私に話かけた。
「ごめん。こんなの間違ってるよな。でも、貴女に触れたくて我慢出来なかった」
手が外される。
私は首を振り、後ろを見た。
その男を私は知っていた。
「私のことが好き?」
頷く男。
「あぁ、好きだ」
「私も。いつも貴方の手を待ってたの。私に顔を見せてくれるのを待ってた」
私の言葉を聞き、手を引いてトイレから連れ出す。
駅前の明るいところで、互いに向き合う。
「いろいろ間違ったけど、貴女への想いは変わらない。
好きだ。
俺と付き合って」
「はい。よろしくお願いします」
それから、私たちは気持ちが高ぶりホテルへ向かったの。
私も貴方を想ってた。
end