Take me
第15章 15
チャイムが鳴り、教科書を閉じる人や、まだ黒板の文字をノートに写している人、購買へ凄い勢いで走っていく人。
このクラスは個性的だ。
「紘夢〜飯食おうぜ」
「うん」
腹減った…
今日も俺が作った弁当を二人で食べる。
「おい瑛士!これやるよ!この間買い過ぎて飽きた」
「お前こればっか食ってたもんな」
瑛士が貰ったものは、スナック菓子?
「ねぇ瑛士、俺にも頂戴!」
「あぁいいよ、はい」
袋を開け、ひとつ俺の口に近づけるが
俺が食べようとすると手を引く。
こいつ…意地悪だ。
「こら瑛士!食わせろよ!」
「食えばいいだろ?ほら〜」
あーんと口を大きく開けているのに、瑛士はなかなかそれを入れてくれないのだ。
…もういい!そんなものいらないし。
「…」
「あ、拗ねた?
悪かったって!ほら」
口を開けると、今度こそちゃんと食べさせてくれる。
パシャッ
「…!」
「?」