Take me
第17章 17
「紘夢、落ち着いたか?」
「…。」
二人でソファに座りながら、俺は瑛士の肩に頭を寄せて放心状態になっていた。
「…ねぇ、瑛士」
あれから久しぶりに開いた口から出た声は、
掠れていて聞き取ることも難しいくらいだった。
「ん?」
「俺ね、あの二人の子どもじゃないんだって」
瑛士は目を見開いて、驚いている。
そりゃあ誰だってそうだ。
それから、聞いた話をすべて瑛士に話した。
「そっか。」
「それでね?」
「ん?」
「瑛士、
俺と付き合ってよ?
もう、瑛士しか見ないから。
瑛士だけを好きだから。」
瑛士は黙って、俺にキスをした。
「紘夢、愛してるよ」
俺を本当に愛してくれる人は
どうやらこの人だけだったみたいだ。