Take me
第5章 5
「じゃあ、明日な」
「ありがとう、気をつけて」
「おう」
はぁと一つ溜め息を吐いてから家に入る。
「ただいま」
「紘夢、遅かったわね。千晃の所に行ってないでしょうね?!」
またこれだ…
「行ってないってば…そんなに疑うならお兄ちゃんに聞けばいいじゃん」
「あの子は優しいから貴方を庇うかも知れないでしょ」
どうしても僕を悪くしたいんだなこの人は。
「ちょっと!まだ話しは終わってないわよ!」
自室に篭れば少しはマシになんて、甘い考え。
扉がノックされる。
「父さんだ」
「入っていいよ」