寡黙男子
第4章 二歩目を探る *学の世界*
それで…俺は…どうしたかったんだっけ…?
どうして…
こんなにモヤモヤするんだ…?
─────────例えば…学に好きな人がいるとするだろ…?
昨夜の兄貴の声が頭の中で響いた。
─────────その子がもし別の男の子とラブラブイチャイチャしてたら…
亜紀乃と亮って……
─────────きっとモヤモヤってすんだよ!
もしかして…
これが“ヤキモチ”…?
その瞬間、亜紀乃のことを亮が突然抱き締めた。
何で俺以外の…
ハッとした俺の頭の中で、同時進行で姉貴の声が響く。
─────────とにかく学はそうやってヤキモチやいて、『なんで俺以外の男と話してんだよー!』とかいうようなしょうもない男にならないようにっ!
ヤキモチは…
めんどくさいもの…なのか…