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寡黙男子

第2章 はじめの一歩から *学の世界*

「私の質問に答えてくださいね?」



質問…?



「…………うん」



俺が返事をすると、ニコッと浅倉さんが笑った。



「その、私は知りませんけど、平沢先輩…という方のことが頭から離れないんですよね?」


「うん」


「それで、平沢先輩のことを想うと胸が苦しくなる…」


「………うん」


「そして身体が熱くなってきて…」


「うん」



すごい。
浅倉さんは、さすがマネージャー。よく俺ら選手のこと分かってるなぁ。



「で、すごく気になるけどどうしていいか分からない。」


「うん」



そうだ。
前々から教室の花に話し掛けながら水あげてたり、裏の池にいる亀を“亀吉”と呼んで楽しそうにエサをあげている平沢さんのことは、何かおもしろいから気になってたけど…


席が後ろになってからも全く話し掛けることは出来なかった。



「学!!!!!それが恋だよっ!!!!」


え…


「あぁっ!もうなんで達也先輩いいところ言っちゃうんですかぁ」

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