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寡黙男子

第3章 二歩目を探る *亜紀乃の世界*

名前で呼び合うようにしたあの学の誕生日からもう2週間。


もう亜紀乃と言われることに慣れたけど…


相変わらず、学との恋愛的な距離は縮まってなくて…。


しかも、無表情だから、感情が分からないとか思っていたけど、あの日「名前で呼んでい?」と学に言われてから、もっともっと学が分からなくなっていた。


まだ疑惑ではあるけど、学はもしかしたら、クールなんじゃなくて、天然なのかも知れない…


本当…ミステリアスボーイ。



「………きの…───亜紀乃ってばっ!!!!」


「あっ…え?ごめっ…何?」



休み時間、ぼぅっとしながらお弁当を食べていると、奈央に身体を揺さぶられてハッとした。



「何?じゃないよっ!高橋くん、なんか変なキャラクターのキーホルダーカバンにつけてるけどっ!彼女として何か言った方がいいんじゃないの!? ダサすぎだよっ!! 」


「キーホルダー?? 」


「そう!なんかすっごい高橋くんに似てるキーホルダー!」



うっ…それっ…



「………私が誕生日プレゼントに上げたやつ…」


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