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寡黙男子

第3章 二歩目を探る *亜紀乃の世界*

そんなことより───



「あんた、梨子ちゃんは大丈夫なの…?」


さっき言おうとしたら阻まれたことはこれだ。


亮は最高にチャラチャラしてて、本当にムカつくやつだけど、何故かモテる。

それで、もう随分前から、学年でも美人と名高い金田 梨子という子と付き合っているのだ。




「梨子は理解あるから大丈夫だよ…」



あれ…?

ちょっと寂しそうに亮が笑ったような気がして、目を疑った。



「っていうか、あいつもあんま嫉妬とかしないしー」



わざとらしく膨らませた頬。


へぇ…
亮、本気で梨子ちゃんのこと好きなんだ…。



確かに入学したころから、超かわいい子がいるって騒いでた。


あんな感じだから、何回も告白してるのに、全然取り合ってくれなくて、挙句、しつこすぎて、ビンタされてたこともあったっけ…




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