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あの学校には...

第2章 三森仲異中学校


小さな風が吹いてる。
ある女の子は髪の毛が短く、その小さな風にはなびかない。ただ、スカートはなびいている。嬉しそうに顔に笑みをつくり、信号が変わるのを待っている。その女の子の名前は神崎奈津(カンザキナツ)。
奈津は同じ制服をまとった人を見ると、余計に笑みを浮かべる。
なぜこんなになっているのかというと、奈津は今日から新しい学校に行く。入学するのではない。転校だ。イジメが絶対にない学校へ。
前の学校ではよくいじめられていた奈津はイジメに耐え切れなくなり、転校をした。
〈ここなら、友達がいっぱい作れる!!〉
奈津はそう思う。
赤信号が青色に変わった。
奈津は歩き始める。
今日から行く学校へ。新しい人生を切り開く一歩へ―――――――

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