あの学校には...
第2章 三森仲異中学校
HRが終わっていると、奈津はいろんな人に囲まれていた。
「どこの中学校からきたの?」「彼氏いた?」
などの質問攻めが止まない。
奈津の周りはガヤガヤしている。
奈津は〈ちょっと迷惑だ〉なんて思ってた。
「ちょっと、神崎さんが困ってるじゃない。少しは遠慮しなさいよ。」
1人の女子生徒がいった。
「あっ...ごめん、転入生なんて滅多に来ないから..」
周りの人はそんな事をいって、反省している。
「ごめんなさいね、由佳がいった通り、私たちの学校って転入生なんて滅多に来ないんだ。だから、舞い上がっちゃったのね、」
「由佳さんっていうんだ。よろしくね、えっと...」
「由佳ちゃんで良いよ、なんならゆかりんとかゆっちゃんでも...」
バシッ
「ふざけるな。」
奈津の周りに笑いの声が出てきた。
奈津も笑っていた。
「本当にごめんなさいね。ちなみに私の名前は愉宇帯真理(ユウタイマリ)。よろしくね、」
「うん。愉宇帯さん、由佳ちゃん。よろしくね、」
この2人が奈津にとってこの学校の初めての友達だった。