テキストサイズ

息もできない

第17章 会社に行くのです

直は俺のベッドで俺の枕に顔を埋めながら眠っていた


あぁ、くそ
こういうことするんだからずるいよな


ベッドに座って直の綺麗な髪を撫でる
すると直がもぞもぞ動いて俺の手に頬を擦り寄せてくる
その仕草に下半身が熱くなるけど、理性で堪えた

だけどやっぱり少しだけ、と顔を寄せて頬にキスを落とす


「ん………ぁ」


それで直が目を覚ましたみたいで薄っすらと瞼を上げた


「おはよ、直。ゆっくり眠れた?」
「………?」


寝起きでなにが起こっているのかわかっていないらしく直はまだぼーっとしている

そして


「は、春陽っ!?ちがっ…これ、は…っ!!」


なんでか直が必死で眠かったから、と弁解する


「寝てても別に怒らないけど、そこまで弁解するのは何か他に理由があるの?」


理由なんて、そんなものわかってる
でも聞く


直は色んなところに視線を彷徨わせてあーとかうーとか言ってから


「怒らない…?」
「うん」
「嫌いにならない…?」
「もちろん」

絶対だよ、と最後に念を押してから直が話してくれる

ストーリーメニュー

TOPTOPへ