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息もできない

第22章 俺に矛先を向けるな(サイドストーリー2)

「あー…」


俺は気まずさから頭の後ろを掻いた


まぁ確かにな
男だと可愛い系しか寝たことないし

ってこんなこと朗には絶対言えねえ
殺されかねない


俺がなんと言ったらいいものか、と悩んでいると朗はまた俺の胸に顔を埋めて抱きついて来た


「別に気にしてねえよ。これからお前が俺しか見れないようにすればいいんだからな」


そしてこんな可愛いこと言うから


「もう朗以外なんて見えてねえよ」


そう言って抱きしめ返すことしか俺にはできなかった



抱き合ったまま暫くじっとしていると腕の中にいる朗が少し重たくなったのを感じた


寝た、か…?


少し身体を離してみると朗は強気そうな目を伏せて寝息を立てていた


まぁ今日は疲れたんだろうし
俺も疲れたし

寝るか


身体が離れたことで隙間に風が入って寒かったのか、ただ単に眠っていても離れているのが不満なのか、朗はすぐに俺にすり寄って来た


あー…かんわいいな
もうこれ以上の幸せなんてありえねえ


俺は朗が俺のこと好きになってくれた奇跡をなんとなく誰かに感謝したい気分になったから朗の頭にキスして


「ありがとう」


と静かに呟いた




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