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息もできない

第24章 過去と現在

咄嗟に出た言葉に俺自身驚いた


俺のバカ
春陽だって疲れてるんだから無理じゃん


「ごーー」


ごめん、冗談だよと言おうとした時、春陽は上体を起こして俺の腰を支えたまま立ち上がった


「わっ」


突然身体が宙に浮いたことに驚いていると、春陽は軽く笑った


「ごめん。二回もシたら直立てないよね」
「ちょっ、だ、大丈夫だよ?」
「いいから、運ばせて」


春陽はいつも通り軽々と俺を持ったまま露天風呂ではなくて部屋についているお風呂の方へ移動した

浴室に入って椅子に座ると春陽は俺と身体を離そうとした


わわわ、困る!


俺は慌てて春陽にしがみついた


「なーお?離れないと洗えないよ?」
「……このまま洗って」


抱っこして連れて行けとか、抱き合ったまま身体洗えとか、さっきから無茶な注文ばっかりしている自覚はある
あるんだけど……

春陽は俺の我儘を意に介さない様子でボディソープを手の上で泡立てて俺の肌に乗せた


首、背中、と洗うと春陽は困ったような声を出す


「やっぱり身体離さないと難しいかも」
「シャワーで流すだけでいいよ」
「うぅん……まぁ、洗うのは後ででいっか」

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